大塚製薬のオロナインH軟膏は肉割れ対策にも使える?

家庭の常備薬として古い歴史のあるオロナインH軟膏
その始まりは1953年、徳島の小さな製薬工場から始まりました。現在の大塚製薬の前身である「大塚製薬工場」の創業者の大塚武三郎から経営を引き継いだ、息子の大塚正士がオロナインH軟膏の生みの親です。

 

当時、アメリカではオロナイトケミカル社が殺菌消毒剤を開発し、いち早くその存在に着目した大塚正士は、この消毒剤を大衆薬に使えないかと開発を始めました。
開発された新製品は「オロナイン軟膏」という商品名で、1969年には「オロナインD軟膏」、1972年には現在の「オロナインH軟膏」と改名されました。

 

オロナインH軟膏の「H」は主剤の「ヘキシジン」に由来しています。
子供の擦り傷や切り傷、お母さんのあかぎれ、お父さんの水虫など、家族全員が使える常備薬として、日本国民の誰もが知る日本一有名な大衆薬として愛され続けている軟膏です。

 

オロナインH軟膏の効果効能と主成分

オロナインH軟膏の効果効能は、ニキビ・吹き出物、はたけ、軽いやけど、ヒビ、しもやけ、あかぎれ、水虫、たむしなどとなっています。

 

主成分はクロルヘキシジングルコン酸塩(ヘキシジン)で、主成分の主な薬効は殺菌消毒です。
薬用の洗口液に使用されることが多いのですが、手指の殺菌に用いるものにはエタノールが添加されていますので洗口液としては使えません。

 

細菌類の不活性時間が長く、手術における患者の皮膚消毒や、医療従事者の手指消毒に使われることも多い殺菌剤です。
アメリカでは粘膜の殺菌消毒薬として使われるクロルヘキシジングルコン酸塩ですが、日本ではアナフィラキシーショックを起こした重篤な副作用の報告があるため、結膜嚢以外への粘膜への使用は禁忌となっています。

 

オロナインH軟膏は肉割れに使えるのか

肉割れは急激な皮膚の内側のサイズアップに、皮膚がついていけずに裂けてしまう状態のことです。

 

皮膚には表面から、表皮・真皮・皮下組織の順番で構成されていますが、肉割れでは表皮の奥の真皮まで裂けてしまいますので、一旦肉割れが起きてしまうと簡単にはその跡を消すことができません。

 

表皮にできた傷は肌の生まれ変わりであるターンオーバーで傷跡が残りませんが、真皮はターンオーバーをしませんので一旦傷ができてしまうと傷跡として残りやすいことが知られています。

 

オロナインH軟膏は本来、殺菌と消毒の薬ですから、傷跡を消す効果はありません。
オリーブオイルや蜜蝋などの保湿成分が配合されているので、保湿目的で使うと肉割れの予防には多少の効果があると考えられますが、保湿効果のあるボディクリームなどと比べると保湿力には劣っていますので、肉割れ予防に効果的とは言い切れません。

 

自宅にあるもので肉割れ予防ができるというのであれば、今すぐにでも対策を始められるのですが、残念ながらオロナインH軟膏では対策というには心もとないかもしれません。