保湿薬のヒルドイドは肉割れにも効果がある?

 

ヒルドイドとは、外用薬を専門とする製薬会社である「マルホ」が発売している商品で、抗炎症・血行促進・保湿の目的で使われる外用薬です。

 

ヘパリン類似物質を主成分としていて、外傷後の腫脹や血腫の予防、ケロイドの治療と予防、関節炎などに用いられることが多くなっています。

 

ヘパリンは血液が固まるのを防ぐ物質で、炎症により一か所に血液が集中して固まるのを防ぎます。
同様に、保湿効果が高いので、皮膚科で処方されることが多い外用薬ですが、打ち身やねんざの炎症を抑える目的で整形外科などで処方されることもあります。

 

クリーム、ローション、ソフト軟膏、ゲルの4種類が発売されていて、最近ではアンチエイジングのための美容クリームに使えるとネット上で話題になっています。

 

しかし、残念ながらヒルドイドに美容目的の成分は一切含まれていません。
ヘパリン類似物質には美容効果はありませんし、それ以外の成分は一般的な化粧品にテクスチャーを保つため、劣化を防ぐために配合されている成分で、美容効果は期待できないのです。

 

美容効果があると誤解されているのは、界面活性剤と保湿成分によるもので、似たような成分を配合した化粧品は山のように出回っていますので、ヒルドイドに特別な美容効果を期待するのは間違っているのです。

 

肉割れが起きてしまう原因

肌は表皮と真皮、皮下組織という3層構造になっています。

 

このうち、私たちの目に見えるのは「表皮」と呼ばれる一番外側にある皮膚で、外部からの異物や細菌の侵入を防いで、肌の水分の蒸発を防ぐ役割を持っています。

 

表皮にも構造があり、一番外側から「角層」、「顆粒層」、「有棘層」、「基底層」の4つの層で構成されています。
それでも厚さは平均しておよそ0.2oととても薄いものです。

 

真皮は表皮のすぐ内側にある層で、肌の組織の大部分を占める部分です。
肌の本体ともいえる部分で、平均しておよそ2ミリの厚さを持っています。コラーゲンが真皮の大部分を占めていて、その間をヒアルロン酸やエラスチンという物質が満たしていて、肌の弾力を保っています。

 

血管やリンパ管、汗腺が存在するのも真皮です。
肌に傷を負って、傷跡が綺麗に消える時といつまでも傷跡が残る時がありますが、傷跡が残るのは傷が真皮深くまで達した時です。

 

日焼けによる火傷では表皮しかダメージを受けませんので、表皮のターンオーバーに伴って日焼けの症状は消えていきます。しかし、肉割れのように真皮の奥までしっかりと傷が入ると、ターンオーバーをほとんどしない真皮の性質から、いつまでも肉割れの傷跡が残ってしまうのです。

 

真皮の中に傷が及んだ場合でも、毛穴が残っていれば表皮の細胞が毛穴に入り込んでいるので、残った表皮細胞によって皮膚細胞が増殖されて傷跡が目立たなくなります。

 

しかし、肉割れの場合は毛穴が失われるほどの深い傷になりますので、表皮細胞が残っていない状態です。このため、一旦肉割れを起こしてしまうと跡が消えにくくなるのです。

 

ヒルドイドで肉割れ対策になる?

ヒルドイドには保湿効果がありますので、塗ることで肌を保湿して弾力を保ち、肉割れに耐えうる柔らかい肌を作ることは可能です。

 

肉割れは急激に肌の奥から伸びてしまうことが原因で起こりますので、肌が乾燥している状態では肌が伸びに耐えられなくて裂けてしまう状態です。

 

保湿をしっかりと続けることで皮膚の伸縮性をあげ、肉割れを起こしやすいサイズアップが起こっても耐えられる可能性は十分にあります。

 

しかし、一旦肉割れが起きてしまうとヒルドイドでは傷跡を消すことはできません。
あくまでも「抗炎症・保湿」の役割だけを持つ薬ですから、傷跡を綺麗にしてしまう効果はありません。

 

肉割れを目立たなくしたいのであれば、肉割れ専用のクリームを使うのがおすすめです。